芸予諸島山巡り (2019.3.26-31)

(β版)

 

☆期日/天気/山行形式: 2019年3月26-31日/市中ホテル5泊6日単独山巡り
☆まえがき
 春が来たので少しは山っぽいところへ行きたいと思いましたが冬の間、丘陵ウオークばかりしていたので大登りに耐える自信はありません。

 高所に登ることはできなくても、新味のある良い眺めを見れれば嬉しいなぁ、とあれこれ考えているうちに、10年ほど前に、四国の赤石山に行く途中に立ち寄った瀬戸内大三島の鷲ガ頭山頂上から眺めた多島海の景色が素晴らしかったのを思い出しました。

 多くの島々が群がっている瀬戸内海西部の山の展望を訪ね歩いて見ようと、宮島の弥山、江田島の古鷹山、呉付近倉橋島の火山、それらより東に寄った大三島の先に並んでいる因島や生口島の山を巡る5泊6日の山旅を計画しました。


☆山巡りの概要ルート図




ルートマップを拡大表示

  ★ルート線は携帯端末内蔵 GPS
       で記録した実際の行動軌跡です。
       ほとんどのポイントマーカーは現地
       で位置を確認、補正したものです。
       また主なマーカは、クリックすると
       その地点で撮った写真の縮小画像
       を見る事ができます。

 広島を足溜りとして、駅からあまり遠くないビジネスホテルに4連泊。最終日の前夜のみ三原に泊ることにしました。
 インバウンド観光客が急増しているので混雑が心配でしたが、仕事で出張してきた者を客層としているホテルは昔と変わらない落ち着いた雰囲気で、静かな宿りができました。

 この時期は季節の変わり目ですから、1日や2日は雨に降られる覚悟をしなければなりません。
5日連続の行動に耐える体力はもうなくなっているだろうから、雨になったら幸い、山行を止めて観光をすれば良い、と思っていたところ、まさに注文通り。 少し疲れが溜まってきたかなぁ、と思い出した4日目の夜、翌日は上空に寒気が流入して天気が不安定になり、雷を伴う俄雨が降る、と言う予報が出ました。
日本列島の上空で春と冬が鬩ぎ合うこの時期によくあるパターンです。
この日に予定していた因島アルプスの尾根伝いを中止。十年ぶりに大三島を再訪して大山祇神社に参拝し、宝物館・海事博物館を見学することにしました。

  そのほかの日は概ね晴れで、黄砂の飛来で大気が霞み、遠望が利かなかったのが残念でしたが登ったどの山でも、多島海特有の展望を楽しむことができました。

 特に狙った訳ではありませんでしたが、里桜と山桜の咲き始めとタイミングが合いました。
そのおかげで、山では芽吹きの山林の黄緑色と白い山桜のパッチワークに生命の蘇りを感じました。
里道では畑の縁に咲き出している様々な春の花が可憐でした。



江田島 古鷹山頂上の展望  (画像をクリックすると拡大)

☆日毎の行動の概要

日毎の行動は下の通りです。
それぞれの {日付: タイトル] をクリックするとその日の詳細な記録が表示されます。
(詳細記録は作成中です。 β版が纏まり次第、順次公開し、リンクを仕込んで行きます。)

3月26日: 広島入り、広島城から平和記念公園 (β版)
       桜が咲き始めた広島城が綺麗でした。
       海外からきた大勢の人達が原爆の遺跡を熱心に見回っていました。

3月27日: 宮島 弥山と厳島神社 (β版)
       海抜0メートルから535m の天辺まで、大登りが大変でした。
       大勢の外人ハイカーが歩いていたなか、チェコから来た新婚さんに尋ねられ、
       20万分1地形図を使って展望の説明をしました。

3月28日: 江田島 クマン岳から古鷹山 (β版)
       船で江田島にアクセス。切串からクマン岳北尾根に上がり、ささやかな縦走を
       楽しみました。静かで眺めの良く、芽吹きと花が美しい尾根筋でした。
       下山後、定時ガイドツアーに参加して第一術科学校を見学しました。

3月29日: 倉橋島 倉橋火 (β版)
       JR呉駅から1時間超の長いバスツアーをして音戸の瀬戸を渡り、倉橋島南部の火山に
       登りました。
       巨大な花崗岩塊が積み上がった頂上の大岩の天辺から360度の展望を楽しみました。

3月30日: 大三島 ・宝物館・海事博物館 (フォトアルバム)
       寒気の流入で天気が悪くなったので因島アルプスを中止し、大三島に行きました。
       10年ぶりの大山祇神社は立派な総門ができて参詣者が増え、賑わっていました。
       義経の鎧、平安後期から鎌倉室町の武具が豊富な宝物館。 全国鉱山の鉱石標本
       から昭和天皇ご研究用ボートまで、多彩な展示がある海事博物館を見学しました
       しまなみ海道は家族連れや外国人グループのサイクリングで賑わっていました。

3月31日: 生口島 観音山 (β版)
       前夜三原に移動して駅前ホテルに宿泊。
       三原港から生口島瀬戸田に渡って、芸予諸島の最高峰観音山に登りました。
       暖地林の森がとても綺麗で、頂上南肩の観音堂の脇で素晴らしい展望を楽しみました。

☆おわりに
    昨年秋に会津三観音巡りと背炙山・慧日寺に行ってからこの方、近郊の丘陵ウオークばかりしていたので、今回は久しぶりの長旅でしたが、天気の回り合わせに恵まれ、計画した5山のうち4山を楽しく歩いて帰りました。

 心配していたほど疲れなかったので低山巡りなら長期山行問題なし、と思いましたがこれはいささか早合点だった事が分かりました。
旅から10日あまり経ち、旅の疲れは取れたと思ったあとから腰の具合が悪くなりました。
良かれと思って遠足(成田 ワットパクナム日本別院探訪)に行ったのは逆効果で腰の筋を傷め、十年振りかと言うほどの腰痛になりました。
消炎鎮痛剤を服んだり、湿布を貼ったりして一週間あまり休養に努め、ようやく苦痛が和らいできたのですが、その間、この記録の作成が滞ることとなり、せめて平成のうちにと思っていたのが令和の始まりのゴールデン・ウイーク開けでもまだ未完成と言う始末になりました。

[蛇足-カメラのこと]
 70年ほどカメラ弄りをしてきましたがそろそろ "店じまい" になること必定です。
最後にどんなカメラを使って今生を終わるか?、あれこれ考えていました。

 フルサイズデジイチは足許がおぼつかなくなってきた老いぼれが藪山の中を担ぎまわるにはあんまり重すぎ、大きすぎです。
(私は写真を撮るために山に登っているではありません。 生まれ育った国の美しい景色を一ヶ所でも多く目にして生涯を終わりたいと願いながらあちこちの山野を訪ねている中で、出遭えた素晴らしい景色を人に伝える手段として写真を撮っています。)

 フォーサーズの Olympus 新型機に期待を掛けましたが様々なフィーチャーを組み込んだ結果、フルサイズ機と大差ないサイズ・重量のマシンになってしまいました。

 というような消去法の結果選んだのは、Fujifilm 製ミラーレスの上位機種 X-T3 でした。
APS-C フォーマットの X-T3 は現行機種のうちでは軽量コンパクトと性能のバランスが最も良いと思いました。
銀塩時代の終りの時期に愛用していた中判カメラは、マミヤがメインで Fujifilm がサブでしたが、最後は Fujifilm の中判ズーム機が軽量コンパクトにも関わらず写りが良かったので愛用し、常用機になっていた記憶も残っています。

 今度の山旅では初めてこのミラーレス機を山に持ち込みました。
この山行記録をまとめながら幾つかの画像を写真を仔細に眺めているうちに、かつての中判銀塩画像を上回る情報量を持つ画像が得られていたことが分かり、日本発のデジタル写真技術の進歩を実感しました。

 撮影意図によって露出とフォーカスを自在にコントロールでき、オーバーラッピングで失敗を防げ、画像の色彩が美麗で、静止画像の張り合わせで生成する高精細パノラマ写真も、とても綺麗です。

 特に、80mm 等倍マクロレンズは、美麗な花の映像を作り出してくれて素晴らしいのですが、コンパクトな本体に比べ、蚤の夫婦のカァーちゃんのように大きくて重いのに困ったりしていますが久しぶりにワクワク感のある玩具を手にできたのを喜んでいます。

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