上野原 八重山-秋葉山-根本山 (2018.3.12)


☆期日/天気/山行形式: 2018年3月12日(晴) 単独日帰り軽ハイキング+ちょっぴり藪歩き
☆地形図(2万5千分1): 上野原(東京15号-3)
☆まえがき
    1月の山行で上野原遊歩道の秋葉山から根本山への尾根ルートをトレースしようとしたところ、最後の部分でルートをミスり、金比羅山の先で山から降りてしまいました。
金比羅山から根本山への尾根筋をカバーするため、再び上野原に行きました。
また、雲が出ていて八重山展望台から見ることができなかった富士山も見たかったので早春の晴日を選んで出掛けました。

八重山展望台の景色    (画像をクリックすると拡大)

☆行動時間
   宮崎台[7:57]=長津田=八王子=高尾[9:17]=[9:33]上野原[9:36]=(富士急山梨バス新井行)=[9:48]大堀(9:55)-上野原中学校裏駐車場(10:11/25)-八重山展望台(11:00/20)-水場(11:34)-秋葉山入口(11:51)-秋葉山(12:10/25)-金比羅山(12:30/33)-給水塔の脇(12:40)-公共三角点(12:45)-日大明誠高校分岐(12:53)-根本山(13:00/10)-福泉寺墓地奥(13:15)-密藪で反転(13:20)-県道=来々軒の角(13:30/57)-(14:20)上野原駅[14:34]=(JR中央線)=高尾=[15:17]立川=(JR南武線)=溝の口=(東急線)=宮崎台

☆ルートの概況

     上野原は手近な場所でこの半年の間に3度も通っているし、駅についたあとのアプローチもごく短い半日コースなので気楽な山行でした。

  中央線電車からバスへは待ち時間3分の乗り継ぎでしたが手際よく済ませ大堀バス停にスンナリ到着しました。

  バス停のベンチで支度を整えたあと、変則十字路の筋向かいの道に進入、山に向かいました。

  頭の上にはきれいな青空が広がり、道端の民家の庭先ではまだ梅が花盛りです。

  坂を登り詰めた所に登山口の駐車場があります。
公衆便所を使ったり、脇の水道で水を汲んだりしました。

 

  沢沿いの道を進んで詰めに近づくと右岸の斜面に上がる道が分岐し、入口に左のような道標が立っています。

  八重山展望台に向かって登て行くとすぐ、背後に道志の山並みが見えるようになってきました。

  八重山展望台峰頂上直下は結構急な尾根になっていて、真っ直ぐな丸太階段道を直登します。

  ひと踏ん張りして登り着いた展望台は左の写真のようにユニークな形をしていました。
  プラットホームは五角形がふたつ繋がった形になっていて片方は手摺のついた展望台に、もう一方は桜の花を象った風変わりな形の屋根が乗った東屋になっています。

  展望台の袂に立っている説明看板には、五角形にした理由が書いてあります。
八重山の五感、春の桜、秋の紅葉、夏の夜空、を表すデザインと書いてあります。
のことです。

  展望台に立つと隣の権現山、不老山、扇山から富士山、前と奥の道志など、沢山の山を見渡すことができました。

八重山展望台の景色    (画像をクリックすると拡大)

富士遠望    (クリックすると拡大)

  コンデジのズームを最大にして撮した富士山は、7合目あたりの風下から雲がでていて、そこから左手のの風下の方へ棚引いています。
穏やかな日でも、それなりの風が吹き、風下に渦ができていることが分かります。

  景色に堪能したあと尾根を下ってゆくと、まわりの木の芽がなんとなくふっくらしてきているのに気がつきました。

  尾根の中間で右折、谷に下ってゆくと程よい量の水が流れている水場がありました。

  谷から出て駐車場の下へ進んでゆくと左手に秋葉山・根本山への入口を示す道標が立っています。

  砂利の車道に入ってひと登りすると墓地があり、並んだ墓石の先に山並みが見えました。

  墓地の土手の下をまわってゆくと奥の方に丸太階段があり、登り口に白塗りの道標が立っています。

秋葉山入口の景色    (クリックすると拡大)

  ひと登りした所で振り返ると墓地の下の上野原の家並みの向こうに前道志から富士山まで、山並みが重なっていました。

  ひと登りすると東屋があり、その脇の鳥居からやや急に登ると石祠を収めている頑丈な木造りの覆屋と三角点標石が並んでいる秋葉山に着きました。

  居心地の良い静かな日だまりだったので飲み食いをしながら休憩していたら先刻展望台で見かけた中年男がやってきました。
この御仁も前回根本山に行き着けなかったのでそのリカバリーに来ていると言い、先に歩いて行きました。

  秋葉神社の東側の下りはかなり急な階段でした。
丸い鉄パイプのステップはガードレールの支柱を利用したものでした。
曲がっているのが何本も混じっていたので、中央道あたりに設置されていたガードレールが事故か何かで壊れて撤去した廃材を再利用しているのでは、と思いました。

  暫く歩いくと、道の右側の立木に寄り添うように立っている道標があります。
そのすぐ先にある分岐を左に見送って進むと50m 程先に縄が張り回らされた中に傘石を載せ、"金毘羅大権現" と刻まれた石塔と石祠が並んでいる高みがありました。

  石祠の前から先に進んでゆく明瞭な道がありますが、これは保福寺の東側に降りて行くルートなので進入しませんでした。

  先に進むには少し戻った所にある分岐を左に入るか、傘石塔の前から左手へ急降下する必要があります。

  急降下してルートに出合った所には左のような道標が立っていて先に進めば根本山と記した腕木があります。
 
  前方左下に大きな水槽が見えてきました。
ここにも尾根の背を進む道と左下に分かれてゆく道との分岐があります。

  尾根の背を進んでゆくとすぐ、建物の跡と思われるコンクリートに覆われた高みがあります。

  前回はここから先へ尾根の背を進んだら途中から道形が消えたので強引に藪を押し通っていったら保福寺東側の山畑の縁に出てしまいました。
 

  今回は分岐まで戻り、左下へ降りていってみたところ左のように巨大な水槽がふたつ並んでいる脇を通りました。

  少し進んだ所で左手へ別れて下ってゆく車道の分岐がありました。
この車道は多分、水槽建設の時に開かれた作業道の跡で、最低鞍部の下を貫通しているトンネルの北側の道路に降りてゆくようでした。

  最低鞍部の先の尾根の背を進む道は幅が狭まり、山道っぽくなりますが、入口に "根本山→" と記した道標が立っています。
 

  細道をひと登りして上がった高みの天辺に "公共" の文字が刻まれた三角点標石が据えてありました。
これは山裏にある工業団地を開発する時に設置された基準点のようです。

  三角点峰の次のピークは北側の肩を越えて進みました。


  鞍部に降りた所で南側から登ってきた車道と出合い、角に "日大明誠高校→" と記した道標が立っていました。

そのすぐ先では右下に大きなタンクの天井が見えました。

  タンクの東側は日大明誠高校で、キャンパス東側のグラウンドでは野球部らしい大勢が体操をしているのが見えました。

  緩やかに右手へまわってゆくと木立に覆われた高みにつきました。
木立の中に石碑や東屋が並んでいます。 

根本山の石碑  
 (画像をクリックすると拡大)

  石碑の前に回り込んでみたら、自然石っぽい丸みを帯びた石碑がふたつ並び立っていました。
一方に "根本山"、もう一方には "金毘羅大権現" と刻んでありました。

  ここは鶴川と桂川の出合を望む高台にあたり、川沿いの舟運と関係のある祭祀場だったことが分かります。

  最前通ってきた金毘羅大権現石塔は、この山の奥の院に当たる山のようです。
  石碑群の横にある大きな休憩小屋の中には、地元の幼稚園の卒業記念の手形パネルが置いてありました。

根本山の景色  
 (画像をクリックすると拡大)

  広場の端に立つと、上野原中心街の家並みの先に前道志の山並みが連なっていました。

  根本山の先は草生した歩道になりました。
杉林に覆われた尾根筋を進んでゆくとパッとまわりが開けた高みに出ました。
下の方は墓地になっています。

  尾根の末端まで行ってみたいと思っていたので墓地の奥の笹薮に沿って進み、刈払いが尽きた所から笹薮の中に入りました。

  始めは古い道型のようなものが見えていたのですが2、30m ほど進むと濃密な笹薮になって前進が難しくなりました。

  まわりを探索しながらさらに2、30m 程進んでみたのですが藪の密度が高くなって簡単に突破できそうもなくなったので反転し、 墓地裏の切り開きに戻りました。

  この墓地は山麓にある福泉寺の物のようです。
彼岸が近付いているせいか、墓掃除にきている人影が見えました。

  ここも眺めの良い所で、上野原市街の先に道志の山並みが一望でした。

  墓地の下の人家との境の道に降り着いた所で振り返ると杉林が伐採された尾根の背まで続く広大な墓地になっていました。

  山のすぐ下に病院があり、その脇を通って国道33号線と出合った角にラーメン屋がありました。

  この辺りでは有名なお店だそうです。
試しにネギそラーメンを食べてみたら筋切りのネギが満載!
傘寿過ぎた老い耄れでシャキッと若返る程のパワフルなラーメンでした。

<ルートの詳細>




  ルートマップ
     (Android アプリ: 山旅ロガー
      +地図ロイドで作成したウェイ
      ポイントと GPS軌跡とを国土
      地理院地形図を表示している
      カシミール3Dで読み込み、
      重畳標示させて作成)




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  原画フォトアルバム



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☆おわりに

   前回ミスった根本山まで尾根伝いができました。
コンクリートの建物跡の高みの手前から尾根の北側へ降りて大水槽の横手を進むのが正解、と分かりました。

  鶴川、桂川の合流点に望むこの山並みは、舟運の守護神である金毘羅信仰と関係があることは、多摩川、浅川の合流点に望む滝山城本丸跡と共通していました。
晴れ日を選んで出掛けたお陰で、八重山展望台からの富士展望も楽しむこともできました。