西丹沢、神縄隧道-日影山-秦野峠-宮地山-田代向(2010.6.17)


☆期日/天気/山行形式: 2010年6月17日(晴れたり曇ったり) 単独日帰り
☆地形図(2万5千分1): 山北(東京16号-4)、秦野(東京16号-2)
☆まえがき
    梅雨の晴れ間を利用して体力維持をはかろうと西丹沢の未踏の尾根を伝いに行った。
丹沢湖畔、神縄トンネル(355)口から大野山ルートに入り、日影山(876.4)を経て秦野林道(765)へ抜けたあと秦野峠から虫沢林道を歩いてシダンゴ山の肩にまわり、宮地山に登って田代向に下山するルートだった。

丹沢湖南岸稜線477m 峰の展望  
 (画像クリックで拡大してスクロール)

☆ルートの状況

<行動時間>
    宮崎台[6:30]=中央林間=相模大野=[7:55]新松田[8:10]=(玄倉西丹沢行バス)=[8:57]神縄トンネル(9:15)-大野山分岐(10:15/20)-日影山(11:15/20)-林道(11:40/45)-秦野峠(12:40/13:00)-シダンゴ山入口(13:36)-宮地山分岐(13:38)-588m 峰(タコチバ山 14:07)-大寺分岐(14:17)-宮地山(14:25/45)-(15:25)田代向[15:40]=(新松田行バス)=[16:00]新松田[16:04]=相模大野=中央林間=鷺沼=宮崎台

<概要>

    (詳細はページ末部のリンクから EveryTrail の GPS アルバムを見ていただきたい)
 


  新松田発、玄倉西丹沢行きバスが神縄トンネルを抜けて丹沢湖畔に出たところにある小園地で下車。
トンネルに向かって約100m 戻り、左横にある林道のトンネル入り口に向かうと道の左手前に "高松山" と記した道標が立っている。

  入り口から約1時間、やや急に登り上げたところに高松山への巻き道を示す道標が立っていた。
日影山へは尾根上を直進したがこちらは格段歩く者が少ない様子ながら道形はしっかりしていた。

  分岐からひと登りすると傾斜が緩んだ。
背の高い篠竹の間を通る所があったが数か所に獣道があり、そちらに引き込まれないよう注意する必要があった。
傾斜が緩み、尾根が右手に曲がって行く所では左下に丹沢湖が見えた。

  ヒノキ林の中に鹿柵が現れた。
はじめ脚立を乗り越えて進むのかと思ったが腑に落ちない所があったのであたりを良く見回したら、柵の右脇に入ってゆく踏み跡が見つかった。

  ルートは左の写真のように鹿柵と笹籔の間の隙間だった。
柵の所々に穴が開いていて、レジ袋が縛り付けてあった。
何だろうか、と思いながら歩いて行くうちに猪などを捕るための罠を仕掛けた跡らしい、と気が付いた。


  平坦になった尾根を進んで772m ピークに着いた。
道の右側が開けて視界が広がり、冒頭パノラマ写真のような景色が見られた。

  所々で鹿柵が倒壊し、途切れがちとなった。
笹が被ったり踏み跡が薄くなったりしたが尾根筋を外さないように注意して進んでゆくと広く平らな所に出た。
  薄暗い林の中のかすかな踏み跡を辿って半ば破れた柵に "日影山" と記したプレートがかけてあり、その手前に三角点標石があった。
展望もないむさ苦しい場所で、脇の木の根方に太い針金の罠が繋げてあったりして気分は良くないが目的の山頂には到達できた。

  長い休憩のあと下降点を求めてルートファインディングを行った。
三角点へ到達したルートから右手へ直角の方向と見当つけて探ったら、3~4本の立木にビニールテープが巻きつけられているのが見つかった。
登ってきた方向から見て斜め右前方だった。
  はじめは急な斜面を灌木に掴まりながら折れ下っていたが途中から露岩の多い痩せ尾根に変わり、要注意となった。
最低鞍部は右側がガレに浸食された岩尾根になっていたがそこを渡るとその先は緩やかな地形になり、僅か登ると秦野林道の縁に出た。
出り口の脇には "行き止まり 危険個所あり 立ち入り禁止" と記した看板が立っていた。

  林道に上がってうしろを振り返ると左のようにどうと言うこともない感じだったが、意外に剣呑なルートだった。
尾根通しで秦野峠まで行く積りでいたが、向かい側の階段の上にも立ち入り禁止の看板が見えた。
  地形図を見た限りでは果々しいピークもなさそうに思えたのでこの部分はスキップ、林道秦野峠まで車道を歩いて行くことにした。
秦野峠の先は虫沢林道を歩いてシダンゴ山の肩にまわり、宮地山に登って帰ろうと思った。

  秦野林道は中間のガラン沢橋までは緩やかな下りだったがその先は登りになる。
ふたつのヘヤピンカーブで高度を稼いだあとも秦野峠に向けて登りが続いた。
薄雲が日差しを和らげていたが車道は日影がなく、大量の汗をかいて体力を消耗した。
ようやく辿り着いた秦野峠には小園地があったので園地の木陰に入って休み、疲れを癒した。 

  シダンゴ山に向かって虫沢林道を歩きだすとすぐの所に高松山へのルートの入り口があった。
昔、雪の雨山峠から歩いてきてここから尾根に上がり、シダンゴ山に行ったことがある。

  40分ほどでシダンゴ山入り口に着いた。
僅か進んだ所に宮地山への分岐を示す道標が立っていたので右折して杉林の中をトラバースして行くと尾根の背に乗った。
さらに暫らく下り続けて行くと宮地林道の分岐があったが宮地山に行くため尾根上の道を進んだ。

  杉林の中の尾根道はよく整備されていた。
途中にひと登りがあり、そこを登りきった平頂の樹木に "タコチバ山" と記したテープが巻きつけてあった。

  タコチバ山の先を緩やかに下って行くと大寺にある自然休養村への分岐を示す道標が立っていた。
道標の先をもうひと下りして左折、緩やかに登って宮地山頂上の標識が鹿柵に架けてある所に着いた。

  大木が林立して落ち着いた雰囲気が漂う良い休み場だったが視界はなく、破れかけた鹿柵がある点では日影山と似通っていた。
  下山先の田代向は毎時40分に新松田行きバスが通る。
暑いバス停で長い時間待たずに済むよう、休憩時間を調節した上で下山を開始した。

  途中から炎暑の林道歩きになったのが老体にこたえたようで、歩いているうちに下肢が痙攣し始めたので立ち止まり、消炎鎮痛剤を服んだあと、ペースダウンして日影伝いに歩いてどうにか誤魔化した。
どうも熱中症になりかかったようだった。
  それでもほぼ目論見より早い時間にバス停に着き、新松田行きバスが来るまで少し待った。

<GPS トラックアルバム>

西丹沢 日影山から宮地山の GPS トラックアルバムへ



大きな画像のスライドショーへ(Flickr)

<ルートマップ>
   Garmin GPSMAP60CSx で取得した軌跡を国土地理院地形図の上に重ねたルートマップだが、図上でクリックすると拡大する。
尺度の管理はしていないので距離については正規の地形図と照合されたい。

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☆おわりに
    好天に恵まれ、気分良く西丹沢の落ち穂拾いをすることができた。
5月に歩いたシダンゴ山から高松山への尾根伝いとあわせると、このあたりの尾根筋のあらかたをカバーできたことになる。
  一部は籔ルートだったが大した登降もないのに下山行程の最後の所で脚の筋肉がパンクして痙攣した。
前回の古峰ヶ原山行から10日しか経っていないので心配は無用と思っていたのでショッキングなできことだった。
着実に進行している老化の現れに違いない。
夏山シーズンに先立ち、慎重に体調を見極める必要がある。