![]() 上信国境、湯ノ丸山から角間山(2008.7.5) ![]() |
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☆期日/山行形式: 2008年7月5日 ☆地形図(2万5千分1): 嬬恋田代(長野10号-1) ☆まえがき 梅雨の晴れ間を見つけて上信国境、湯の丸山から角間山への尾根伝いに出かけた。 このあたりは郷土に近いので、親玉格の浅間山には中学生時代に登った。 ザラザラの道を登って辿りついた硫黄臭い頂上で見た噴火口の穴の大きさにびっくりした。 そのほかは、数年前に車坂峠から篭ノ登山を越して地蔵峠まで歩いたただけだ。 裏浅間の黒斑山のあたりと、地蔵峠から先の菅平あたりまでの間で大きな未踏地域が残っている。 足腰の立つうちにこのあたりの山の景色を見ておこうと、とりあえず今回の山行を計画した。 やや遠目で不便な山だが、長野新幹線と、佐久平から湯の丸高原と、旧鹿沢から万座鹿沢口への季節運行バスとを利用すれば日帰りも可能、ということが分かった。 天気予報が二転三転したため、日程が決めにくく、最後は予想天気図を睨んでエイヤッと見切り発車をしたのだが、この時期には珍しい落ち着いた好天に恵まれたのは幸いだった。 山の景色やルート沿いに咲いている花を見ながらユックリ山を歩いた。 下山先の旧鹿沢では、雪山賛歌が誕生した温泉宿、紅葉館で汗を流して帰った。 |
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湯の丸山の展望、から裏浅間、篭ノ登山方面 (画像をクリックすると拡大します) |
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☆行動記録とルートの状況 <タイム記録> 宮崎台[6:51]=大手町=東京[7:52+10]=(アサマ507号)=[9:23+7]佐久平[9:40]=(千曲バス \1330)=[10:40]湯の丸地蔵峠(10:45)-湯の丸山(11:55/12:15)-角間峠(13:00/05)-角間山(13:45/55)-角間峠(14:20)-(14:50)旧鹿沢[15:41]=(嬬恋村村営バス \860)=[16:12]万座鹿沢口[16:24]=(草津6号)=[18:52]赤羽=渋谷=宮崎台 ◆程ほどの早起きをして東京駅に行き、長野新幹線で佐久平に向かった。 週末なのでどうかと思ったが梅雨のさなかのせいか、空いていた。 高崎の次ぎの安中榛名駅では結構な人数が降りた。 こんな山の中に駅を作ってどうするのか、と思ったが週末に来る人は結構多いらしい。 佐久平から地蔵峠/湯の丸高原へのバスの客は地元のオバァちゃんと中型ザックの青年とあわせて3人だった。 湯の丸高原のアケボノツツジを見に出てきたオバァちゃんは、花見は昼過ぎに終わってしまうのに、バスの本数が少ないため、午後4時頃まで待たなければならないのが嫌だ、とドライバーに言っていた。 |
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バスは、小諸駅に立ち寄ったあと裏浅間の裾野の斜面を登って山に向かった。 一定間隔にある観音像のまわりに "南無観世音菩薩" と記した幟が立っている。 谷の詰めの急斜面を登りきって着いた峠には八十番観音があった。 ホテルと茶店があり、車できた家族連れで賑わっていた。 |
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観音像前でバスを降り、道の向かい側に渡って案内看板の先を右に入るとスキー場の草原に出る。 リフトが花見客を運んでいるのが見え、 フラフラッと乗り場の方に行きかかったが、山屋の端くれなんだからと、自分に言い聞かせて思い止まり、草原の中の踏跡を登った。 久し振りに履いてきた革登山靴が重い。 ひと登りした所で振り返ると峠の向かい側もスキー場で、その先に篭ノ登山が穏やかなスカイラインを描いていた。 |
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![]() リフトの終点は小高い所にあり、そこから歩き出している人は多かった。 アケボノツツジのツツジ園は緩やかに下って行った先の鞍部一帯である。 行く手の正面が湯ノ丸山で、名の通りの穏やかな形をしていた。 |
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![]() ツツジ園は牧場(だった)と思われる緩やかな斜面だった。 花の盛りは過ぎていたがまだ斜面のあちらこちらに紅色が散らばって、綺麗に見えた。 尾根の先の方に、角間山が頭を出していた。 |
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最低鞍部に鐘を吊り下げたゲートがあった。 その脇を過ぎると徐々に登りになる。 途中にはかなり急な所があるが長くはなく、やがて傾斜が緩んで来ると沢山の人影が見える頂上が近付いた。 爽やかな風が吹いて気持ちがいい。 |
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湯の丸山の頂上は平らな石が積み重なった広場だった。 強い日差しを避けられる所を求め、北寄りの僅かな岩蔭にザックを下ろした。 岩の隙間に咲き残りのツガザクラが見えた。 花びらが落ちているのはイワカガミかもしれない。 |
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西の谷向かいに烏帽子岳が見えた。 烏帽子往復も考えたが、旧鹿沢にまわって温泉入浴もして帰ろうとすると時間が足りないことが分ったので今回は割愛し、かわりに角間山に登ることにした。 スッキリした形の良い山だから機会を見つけて登りたい。 |
登って分かった事だが湯の丸山は双子峰で、7-800m ほど離れた所に、僅か1.5m ほど低いだけの北峰がある。 そちらの方が本峰より尖って形が良い。 北峰の先は角間山と鍋蓋山が連なり、その先遠くの方に菅平の四阿山の大きな姿が見えた。 |
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北峰への道は静かだった。 本峰には大勢が登っていたがほとんどの人達はそこからみな地蔵峠に戻り、こちらまで足を延ばす者はあまり居ない様だった。 こちらはちょっとした岩の積み重なりで、岩の間に四等三角点標石があった。 |
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角間峠に向かって降りてゆくと旧鹿沢から登ってきた人たち2、3組とすれ違った。 嬬恋村村営バスの時間設定のせいで、群馬側から登ってくるとこのタイミングになるようだった。 角間峠が近付くと下りが緩み、穏やかで綺麗な尾根道になった。 向かい側に立つ角間山が高く見えるようになった。 |
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角間峠は広々とした笹の鞍部で、案内看板と東屋があった。 峠から角間山への往復には1時間見ておかなければならない。 3時半過ぎのバスには十分間に合うのだが、紅葉館の温泉にもユックリ入りたい。 |
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時計と相談しながら行ける所まで行ってみることにした。 峠の先は気分の良い登りで、笹と疎林が交代する所を何度か折り返しながら高度を稼いでゆく。 |
30分ほど登って尾根の背に上がると、広く平坦な笹原が広がっていた。 角間山の頂上はすぐ先だった。 思ったより順調に登ってこられたので登頂をすることに決め、先に進んだ。 |
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樹木の間に入り、頂上の左側を斜上してゆくと鎖が下がっていた。 無雪期にはあまり必要ないだろうが積雪期で凍結があったら少々危険になるかも知れない。 大岩が積み重なった頂上に上がると、グルリへの視界が広がった。 今日歩いてきた地蔵峠から湯の丸山には霧がかかってきていた。 |
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温泉入浴のことを考えるとあまりノンビリしていられない。 短い休憩をしただけで下山にかかった。 登ってくる途中いくらかの花が見えたので帰り道はユックリ花を見ながら歩いた。 尾根の背から下りていったあたりではアケボノツツジが花盛りだった。 所々に咲いている小さな花の写真を撮りながら、峠まであと僅かと言うところまで下ったとき、近くの笹藪の中で何かがガサガサやっていた。 どうも熊らしいなぁ、と思ったのでお決まりの警声を出しながら通過した。 |
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予定より早く峠に戻ったが、少しでも長く温泉に入りたかったのでノンストップで下山路に入った。 峠付近もアケボノツツジが花盛りで綺麗だった。 ルートは非常に手入れが良くて歩きやすく、ほとんど遊歩道と言っても良いくらいだった。 |
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九十番観音への分岐を示す道標からひと下りしたあたりから道幅が広がった。 |
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林道になると右下にログハウス風の建物が見えた。 その先を左手に下って沢を渡ると間もなく、戸締めになった大きな建物の脇に出た。 |
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建物の前で舗装路に上がる所で振り返ると登山口に "熊出没注意" と記した看板が立っていた。 角間峠付近は地形が穏やかで、笹原と自然林が混じっている。 熊にとってはとても住み心地のよい環境に違いない。 |
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熊看板から僅かで国道に出た。 出口に九十九番観音と幟。 |
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そのすぐ下手に雪山賛歌発祥の記念碑があった。 今の紅葉館はそのすぐ下で、立ち寄り湯は500円で入れる。 建物の中や浴場の様子は数年前篭ノ登山から降りてきたときと同じだった。 |
汗を流して着替え、サッパリしたあと紅葉館のすぐ下手で万座鹿沢口行きの嬬恋村村営バスを待った。 やってきた車は地元タクシー会社のジャンボタクシを転用した物だった。 紅葉館に泊まるらしい女性二人組ハイカーが降りた。 駅に向かう便にはもうひとり、中年女性ハイカーが乗った。 どこを歩いてきたのか、とても非常に疲れている様子で眠りこけ、ドライバーが心配して声を掛けた程だった。 嬬恋田代のあたりを通るのは久し振りだった。 群馬県でも長野との境に近い最奥部の山間地だが、谷が広くて道も良く、とてもそんなの僻地とは思えない明るい雰囲気だった。 このあたりから吾妻渓谷を経て沼田-片品までは、かつて真田一族のテリトリーだった。 佐久から鳥居峠を越えてくる経路は割と安易な山越えだったのではないか、と想像した。 |
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☆おわりに 梅雨の晴れ間をうまく捉え、楽しい山歩きができた。 この山域、積雪期には山スキーのフィールドだが、無雪期には花が多いようだ。 時期的に花の谷間にあたっていたようで、数は少なかったが、幾種類か綺麗な花が見えた。 今回登り損ねた烏帽子岳と、角間山から真近かに望んだ菅平の四阿山は、なるべく早い時期に登りたいと思っている。 ただ、角間山頂上から旧鹿沢まで、ノンストップで下山したのは歳不相応のようだった。 身体全体がややオーバーヒート気味となり、温泉で湯あたりして気分が悪くなった。 その影響は万座鹿沢口駅でJR特急列車に乗り換えたあとも残り、ちょっとした加減で足が頚痙しそうになるのが不快だった。 時々使っている芍薬甘草湯が効かなかったのでためしに消炎剤を飲んでみたら間もなく眠くなり、暫く経って目が覚めたときはスッキリしていた。 梅雨が明けるまで、もう一度は晴れ間狙い山行を行い、夏山シーズンに備えよう。 |
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