![]() 外秩父縁辺、弓立山から大高取山へ(2007.12.12) ![]() |
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☆期日/山行形式: 2007年12月27日 日帰り、単独、軽ハイキング ☆地形図(2万5千分1): 武蔵小川(宇都宮13号-4)、安戸(宇都宮16号-2)、 越生(東京9号-3) ☆まえがき 今度のインドアシーズンの "目玉" は Ubuntu Linux になった。 数年前の TurboLinux いじりが下火になって以来で、4年ぶりの Linux 復帰だったが、パーソナルコンピューティングのプラットホームとして長足の進歩を遂げていたのに驚いた。 仮想化ソフトはじめ、只で手に入る様々なオモチャで遊ぶのが面白く、少々嵌り気味になっているのだが、興味に任せてディスプレイの前に座り込んでばかりいると身体がアンバランスに疲れ、頭の働きまでおかしくなる。 "原始本能レベルの運動" を行って心身の平衡を取り戻そうと、外秩父縁辺の低山へ軽いハイキングに行くことにした。 行き先の選択はガイドマップを見て手っ取り早く行い、弓立山(426.9)としたが、山が小ぶりなためひとつで物足りないかも知れないと思った。 弓立山頂上から南に下って行くと大附の集落があり、そこから越生梅林まで歩けば大高取山(376.4)への登り口がある。 この山の頂上に上がったあと南へ尾根を伝わって桂木観音まで行き、虚空蔵尊を経て越生駅にまわる2段梯子ハイキングにすれば結構な距離となる。 年の暮れの1日、天気予報で日を選んで出かけてみたら、穏やかな日和に恵まれ、気分のよい低山歩きができた。 |
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弓立山男鹿岩の展望 (画像をクリックすると拡大します) |
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☆行動記録とルートの状況 <タイム記録> 宮崎台[7:04]=溝の口=立川=拝島=高麗川=明覚[9:29]=(都幾川町営バス)=[9:35]役場前-桃木八幡神社(9:45/55)-男鹿岩(10:40/45)-弓立山(10:50/11:00)-大附(11:40/蕎麦/12:00)-越生梅林入口(12:45)-大高取山(13:40/50)-桂木観音(14:10/15)-虚空蔵尊(14:45)-(15:10)越生駅[15:21]=川越=高麗川=八王子=長津田=[18:45]宮崎台 |
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◆このあたりの山域になると、日帰りの低山ハイクの対象としてはやや遠めだなぁ、という感じになるが、山が小さく、交通の便も悪くないので、朝の出発時間は割りとユックリでも辻褄を合せられる。 弓立山の登り口は桃木の八幡宮だが、バス路線がリストラに遭ったようで、1Km ほど手前の役場前から歩く必要があった。 バスドライバーに道を確認して歩き出した。 この時期としては温暖な朝で気持ちが良い。 中学校前あたりまで進むと行く手に山が見えてきた。 |
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この方角から外秩父の山並みを見るのは初めてだったが、すでに馴染み深くなっている山々ゆえ、一見して、堂平山から剣ヶ峰への連なりということが分かった。 中学校の少し先に左手に別れる道がある。 そちらに入って僅か進んだ角を右に折れて行くと八幡宮の鳥居が見えてきた。 |
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鳥居の左脇から境内境の石垣に沿って進み、社殿の横手まで行くと男鹿岩への入口を示す道標が立っていた。 石垣の上にザックを置いて足拵えをし、道標の脇から砂利道を少し下っていった所に尾根に上がる道の入口があった。(左) |
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やや急な登りを僅かで尾根の背に上がると、葉が落ちた林の中には柔らかな日が射し込んで穏やかな雰囲気が漂っていた。 しばらく自然林の中を進むと杉林に入る。 左の方に緩く回り込むように登って行くと丸太階段が現われた。 |
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丸太階段の先は伐り払われて開けた明るい尾根の上で、高さ5−6m 程の小岩峰が林立していた。 このあたりでは珍しい地形だ。 ガイドマップには男鹿岩と記されていた。 岩峰の間に丸太ベンチが設置されていた。 関東平野の西端部への展望が広がり、なかなか良い眺めだった。 (冒頭パノラマ) |
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男鹿岩の先をもう一段、左に回りこむように登って行った所が弓立山の頂上だった。 北向き斜面の杉林が伐り払われ、山の裏側から林道が上がってきている。 谷の先の丘陵と人家が散在している平地が綺麗だった。(下のパノラマ) |
弓立山頂上の眺め (画像をクリックすると拡大します) |
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頂上の裏手には大きなパラグライダー発進台があった。 車が数台来ていて、台の上には人影が見えた。 |
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発進台の下から舗装車道を曲り下ってゆくと山腹を横切っている舗装路とT字路に突き当る。(左) 角に立っている道標にしたがって道路の向い側の杉林の中に続く遊歩道を下った。 |
![]() ひと下りで柚子畑の端にでた。 一段下った所を通っている舗装路を左手の方に歩いてゆくと大附の山上集落が見えてきた。 日当たりの良い山上の斜面に広がる柑橘類の果樹園の中に人家が散在し、好ましい山村風景になっていた。 道なりに歩いてゆくと洒落た形の東屋があった。 |
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右下に大きい建物が見えたので行ってみたらソバ道場だった。 玄関を入ると受付カウンタがあり、右手の土間は物産品の売り場、左の廊下の奥は蕎麦道場の座敷になっていた。 カウンタのお婆さんに尋ねたら蕎麦が食べられると言う。 天麸羅そばを注文し、できるのを待つ間に地物のミカンを一パック買った。 粒は小さかったが甘酸っぱい味が濃厚で美味しかった。 |
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笊に盛られた色白のソバと野菜の天麸羅が出た。 柔らかな舌触りの美味しい蕎麦だった。 短い食休みをしたあと坂を下って谷底の道に降りた。 桃木八幡宮の方から来た道と出合った角を右折して越生梅林に向かった。 2Km ほど歩くと両側が梅林になった。 橋を渡って黒山の方に行く道路に突き当たり、右に折れると川向こうの梅林の上に弓立山が見えた。 |
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道路の左側に梅園神社があった。 大きくはないが村人達が大切に守っていることが感じ取れる神社だった。 |
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神社の先で左手に別れる道に入って100m ほど進み、道標の立つ角を左に曲がると大高取山への登路になる。 |
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ひと登りで尾根の背に上がると暗い杉林の中の溝状の山道になる。 暫く登っていった所で、右下からきた道が合流した。 角に "自然休養村センター" と記した道標が立っている。 |
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道の右側は自然林、左側は杉林だが、杉林のすぐ裏はゴルフ場になっていて、かすかに人の声が流れてきたり、柵が見えたりした。 緩やかだった登り坂がやや急になると間もなく右下から登ってきた尾根の背に登り上げる。 左に折れて緩くひと登りすると大高取山の頂上広場だった。 |
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三角点標石のある広い平坦地だが、杉林に囲まれ、眺めは良くない。 丸太を並べたベンチに座っていた熟年男の前に三脚が立っていた。 「鳥か何かいるんですか?」、 聞いてみたら、 「いいや別に、何か写すものがあるかと思ってきたんですけどね」、 と言う返事だった。 |
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短い休憩のあと、南の方にある桂木観音への尾根道に入った。 歩き出してすぐのところに西山高取への分岐があった。 そちらに入れば世界無名戦士之墓を通って越生駅に下れる。 少し心が動いたがやはり計画通りに南への尾根伝いを続けることにした。 緩やかな鞍部からひと登りで桂木山と記した標識のある小ピークに上がった。(左) |
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桂木山の南斜面をやや急に下って行くと下の方が明るくなり、桂木観音堂の横手に出た。 お堂の横のツツジの枝に幾つか紫色の花が咲いていた。 日当たりが良く、風もあたらないので咲く季節を間違えたのかも知れない。 |
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観音堂から石段を下りかかる所に鐘撞堂があった。 "ユックリ鳴らして余韻を楽しんでください" と記した立て札があったので、ひと突き突いてみた。 "ゴーン" と鳴り響いたあと、" オワーン、 オワーン、オワーン" と長い間、余韻がつづいた。 |
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観音堂の下の舗装路を左に歩いてゆくと柚子畑の間に入った。 まわりの木はスズナリで、あたりに柚子の香が漂っていた。 |
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T字路の角近くに虚空蔵尊への導標があった。 細い山道に入ると柚子畑の中から人家の横を通って尾根を乗越す。 暗い杉林の中の細い山道で自転車を押してきた若者とすれ違った。 蕎麦道場を出たときは自転車ツアーの三人組と入れ違いだった。 このあたりを自転車で走り歩くのが流行っているようだ。 |
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2万5千分1地形図には記されていないが、虚空蔵尊を通って越生駅に行くルートは、良く踏まれた山道で僅かの距離で谷底の林道に出られた。 谷底に降りたあと、流れに沿って進んでゆくと谷が開けてきた。 |
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桜並木がある所を過ぎると間もなく虚空蔵尊で、石段の上にお堂が見えた。 ここまでソコソコの距離を歩いて疲れも感じはじめていたので石段登りはやめ、そのまま通り過ぎた。 平地に出たあとは道が複雑に交錯し、分かりにくくなる。 要所にある導標が頼りだった。 |
町外れの住宅街を通り抜けると、右下に町を貫通している道路が見えてきた。 このあたりかなぁ、と思った所で道路に出て沿線のお店を見ながら進んで行くとそれらしい横丁があった。 角を曲がって行くと自転車を押したおばさんに遭った。 尋ねてみたらこのまま進んで踏み切りの手前を左に行けば駅だと教えてくれた。 越生の駅では僅かながら待ち時間があった。 駅前広場に面した果物屋に入ってみた。 この前の山は、西武秩父駅から帰ったが、駅の売店でたまたま見かけた甘露梅が美味しかった。 越生梅林の近くだから同じような物があるのでは、と期待してのことだった。 思った通り、地物の甘露梅があったのでふた袋買った。 ミカンひと袋と甘露梅ふた袋とでザックが重くなったが年末年始に食べられるから、良い土産だと思った。 |
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☆おわりに ごく軽い低山ハイクだったが好天に恵まれ綺麗な山村風景の中を歩け、とても気持ちが良かった。 大附蕎麦道場の蕎麦にミカン、越生の甘露梅と、うまいものに恵まれた山行だった。 |
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