洋光台-円海山-大丸山-大平山-鎌倉 (2005.1.7)


☆期日/山行形式:
2005.1.7  日帰り単独、ミニハイク
☆地形図(2万5千分1): 戸塚(東京8号-4)、鎌倉(横須賀5号-3)
☆まえがき
    港北富士塚巡りをしたら急に気に掛かるようになったのは、横浜市の最高点はどこなのだろうか、という事だった。
手許の資料やインターネットで調べてみたら、洋光台駅の南、約4Km ほどの所にある大丸山(156.8m)だと言うことが分かった。
  昔、お灸で有名だったと言う護念寺のある峰町近くの円海山に上がり、尾根伝いに進んで登頂するハイキングルートも整備されているようだ。
2万5千分一地形図で眺めると、この尾根筋は、横浜、横須賀、逗子、鎌倉四市の境の区切りになっていて、大丸山の先へ進んでゆくと、六国峠/天園付近で鎌倉アルプスの頂稜に合流することが分かった。

  12月は上旬に引いた風邪が後を引いたせいで山行間隔が空いたため、冬山モードをパスしてインドァモードになってしまった。
普通のおじいさんなみになってしまった足腰を鍛えなおして体力を再建するトレーニングの第一歩として、洋光台駅(45)-峰バス停/護念寺(60)-円海山(153.3)-大丸山(156.8)-関谷見晴台(148.1)-大平山(159)-二階堂永福寺跡(30)-鶴岡八幡宮(10)-鎌倉駅(5) という、ルートを歩きに出かけてみた。
正味行動時間が約3時間10分という、ミニハイキングである。

天園から望んだ鎌倉市街、稲村ガ崎方面
  実際に歩いて分かったルートの状況は、稜線のすぐ近くまで開発が進み、住宅/墓地が迫って来てはいるが、暖地性の樹木の中を通っている歩道はよく整備され、なかなか悪くない雰囲気だった。
鎌倉アルプスとともに、近在の人達に親しまれているようで、ウイークデイにも関わらず多くのハイカー、ウオーカーが歩いていた。
天園で昼食をしたあと、亀ヶ淵に降り、源頼朝が建てた永福寺跡、鶴岡八幡を経て鎌倉駅に出て帰った。
鎌倉の街は初詣の人達で混雑していた。



☆行動記録とルートの状況


<タイムレコード>

    宮崎台[8:38]=[8:41]鷺沼[8:46]=[8:47]たまプラーザ[8:50]=[8:52]あざみ野[8:56]=[9:26]桜木町[9:33]=[9:51]洋光台(9:55)-円海山(10:35/45)-大丸山(11:20/30)-関谷見晴台(11:40/45)-六国峠/天園(12:15/45)-二階堂永福寺跡(13:15)-(13:50)鎌倉駅[13:57]=[14:05]大船[14:08]=[14:25]横浜[14:38]=[15:06]あざみ野[15:13]=(\150)=[15:21]宮崎台


    久し振りの早起きで寝ぼけたまま電車に乗っていたため、用もないのにたまプラーザ駅で降りてしまったりしたが普通の山のようにバスに間に合わなくて大遅刻ということもなく、ソコソコの時間に洋光台駅からスタートできた。
  改札口を出た所は広場になっていて商店が並んでいる
駅前を横切っている広い道路を左に進んで行くと、集合住宅地区に入る。
まわりはビルばかりで "山はどこにあるんだ?" と言いたくなるような雰囲気だ。

  学校と公園の間を通り過ぎ、その先の交差点を渡って、ひと筋奥の裏通りに入ると両側が一戸建ての住宅に変わり、ようやく雰囲気が落ち着いた。
  地形図を頼りに道を選んでゆくと、横浜横須賀道路の上を横切る陸橋に着いた。
道路の向側に見える山の上に3本の大きなアンテナ鉄塔が立っている(左)。
真中のアンテナのあたりが円海山の頂上のようだ。

  アンテナの方へ向う道を拾ってゆくと舗装道から外れ、何となく山っぽくなって来た。

  畑と山の間の道で地元の老人に遭った。
「円海山はどっちですか?」と聞いたら、「円海山はここだよ」と笑われた。
めげずに、「頂上に行きたいんですけど、どっちですか?」と尋ね、教わった霜解けの道を登って行くと尾根上の車道に突き当たった
右脇はアンテナ施設で車道の向い側には、この地域の地図を描いた看板が立っている。
北の方に市街地が広がり、その先に富士山が立っている。
穏やかで風がないせいでスモッグが立ちこめ、霞んでいた。

  左手に僅か進んだ所に車止めがあり、片側に公衆便所、反対側に駐車場があった。

  車止めの隙間から歩道に入るとすぐに道標が立っていた。
腕木のひとつに "天園" と言う文字が見えた。
今回はルートファインディングなしで目的地まで歩いてゆける見込みとなり、非常に気楽になった。

  間もなく広場に出た。
"いっしん堂広場"と記したサインが立っていて、広場の真中の野外テーブルでは近所からきたらしいおばさんグループが賑やかに休んでいた。

  天園方面へのルートを指示している道標の前の野外ベンチにザックを下ろして休憩。
若いウオーカー、熟年ハイカー、さらに野良猫まで出てきて結構賑やかだ。

  ルートは左の写真の様によく整備されているが山道の雰囲気は損なわれていない。
ビブラム底のローカット革靴の上に被せようと、ゴアテックスゲーターを持って来たのだが、履物やズボンの裾が汚れるおそれはなさそうなので着けるのを止めた。

道の両側の林は、暖地性で密度が高く、常緑樹が多いため、視界を妨げるとともに騒音も遮ってくれる。
お蔭で静かだし、住宅街のすぐ脇を歩いている感じがしない。


  広場から20分ほど歩いた所に見晴らし台休憩所への分岐があった。
ちょっと様子見にと枝道に入って50m ほど歩いたら、住宅街の端に出てしまったのでビックリ。
ただし、景色はなかなか良くて箱根山方面への展望が広がっていた(左)。

  尾根道に戻り、さらに20分弱歩いた所に大丸山への入口があった。
擬似丸太の幅の広い階段をひと登りして頂上広場に出た(下左)。
  潅木に囲まれた広い平地で、いくつもの野外テーブルやベンチが並んでいる(下左)。
南寄りには四等三角点標石と山名看板があった(下右)。

  元の道に戻ってひと歩きした左脇に関谷奥見晴台の広広した草原があった(左)。
山の裏側の南斜面は広いなだらかな山林になっている。
時季によっては絶好の昼寝場になりそうな場所だ。

  久し振りの山歩きだが、キツイ登りがなかったお蔭で疲れをほとんど感じない。
調子がよいので長休みはせず、ひと息入れただけで先に進んだ。

  右手前方に横浜霊園墓地が見えてくるようになると間もなく、市境広場がある。
境界石(左)付近が谷の詰になっていて、そのすぐ下を国道29号線のトンネルが抜けている。


  砂岩の切通しが出てきたりしてあたりの雰囲気が鎌倉っぽくなって来た。
道が右に回りはじめると間もなく鎌倉アルプスの歩道に合流する。
やがて、杉林の向うに天園/六国峠の看板が見えてきた。

  山の上と尾根の下と、ふたつの茶店が客を取り合っている事を窺わせる看板が出ている。
"下" の方が蕎麦があったりして良さそうに思えたが、高い所があればとにかくそこに登ってみる、という "条件反射" には抗し難く、そのまま直進した。


  "上の店" にはオデン位しかなかったが、ほとんど露天のようなバラック建てで見晴らしは至って良い。
なだらかな谷間の先の方に鎌倉市街、その先には稲村ガ崎と相模湾の海面が見えている。

  亀ヶ淵、二階堂方面へは少し西に行った所から谷に入る。
谷底に着くまではヌルヌルに濡れた黒土の急坂が続き、今にも滑りそうで気持ちが悪い。
ストックを持って来れば良かったのにと思った。
だましだまし歩いて谷底まで下り切ると傾斜が緩み、清流に沿って歩く様になる(左)。


  亀ヶ淵の集落から、二階堂の永福寺跡脇を過ぎ、鶴岡八幡宮に出た。
"源義経" のテレビドラマが始まるせいか、新年の初詣のせいか、八幡宮から鎌倉駅までの間は、大混雑だった。


☆おわりに
    足腰の筋を解しながら横浜市の最高点を訪ねてみようという単純な動機のミニハイクだったが、ルートは意外に山っぽく、面白い山歩きができた。
このあたりの山の繋がり方が頭に入ったのも良かった。

あらためてインターネットで検索してみたら、横浜市が "円海山・大丸山マップ" というタイトルで詳細・美麗なルート図を掲出している事が分かった。