☆期日/山行形式: 2002.11.12-14 宿坊/旅館利用2泊3日 単独
☆概況
ひと昔前の3月下旬、身延から入山して七面山に上がり、安倍峠を経て静岡市街まで、安倍川東山稜の完全縦走をしようと言う大計画(?)を立てて大形ザックを担ぎ出した事があった。
生憎、予想を上回る残雪があった所へ暖気を伴う雨が降って来て重い雪に膝までズボズボ潜る悪コンディションとなったため、敬慎院から七面山まで登り着くのにもひと苦労して縦走をギブアップ。
表参道を下って梅ヶ島に回り、八紘嶺をピストンしたのみで終わるという情けない敗退をした。
しかし、八紘嶺への登降の途中から眺めた安倍川東山稜は、異常に多い残雪がいぶし銀の様に春の日を反射していて強烈な印象を残した。 それ以来、安倍川谷には繰り返し出かける様になり、ワサビ沢の頭、大光山(オオビッカリヤマ)、十枚山、下津山、仏谷山(ブッコクサン)、青笹、湯野岳、(第一、第二)真富士山、富士見岳、竜爪山(薬師岳/文殊岳)など、この山稜上に並ぶ全ピークの頂を踏む事となった。 さらに、数箇所にある濃密な笹薮を突破し、頂稜主要部の殆どのトレースをした。 初回の敗退によってできた空白区間で残った最大部分は七面山−八紘嶺の間になったので、今回は是非ともこの区間をトレースしようと思って山行計画を立てた。 秋も深まったこの時期なら入山地の角瀬や下山地の梅ヶ島は紅葉の盛りになっているだろう。 縦走路からは新雪で正装した
"南" のジャイアンツが見え、冨士とその周りの山々への展望も楽しめるに違いない。 あれこれ期待を膨らませての今秋三度目の紅葉見山行であったが、敬慎院での宗教体験や帰路で立ち寄った静岡市郊外のハイキングコースなど、いくつかの副産物にも恵まれた山行だった。
宿坊に泊った翌朝は寒風吹きすさぶ夜明けとなった。 同宿した6人の信者とともに随身門前に出てご来光を待つ。 寒さでバッテリーが上がり、このショットを最後にデジカメが動かなくなった。