直線上に配置

飯豊主脈縦走[2](2000.8.16-19)

☆行動概況

8月16日: アプローチ
  
山間の小集落 弥平四郎の民宿大阪屋は昔の農家の造りと同じ田の字の間取りだった。田の字の右下の区画が仏間兼客間で、お盆の供物が積んである仏壇の前で食事をし、左上の区画に敷いた布団に寝た。 異常な高温の夏だったが夜は涼しく、朝方は肌寒いくらいだった。
<コースタイム> 宮崎台=大手町=東京[8:24 Maxアサヒ#309]=[10:34]新潟[11:07]=[12:59]徳沢[13:00]=[13:50]弥平四郎{民宿大阪屋 \6000}


8月17日:祓川口から松平峠、疣岩山を経て三国山に上がり切合小屋へ
<コースタイム> 弥平四郎=登山口(6:50/7:00)-水場(8:40/55)-水場のサイン(10:25/11:00)-疣岩山(11:10)-三国岳(12:10/55)-種蒔山(14:20/30)-(14:50)切合小屋{米3合持参}


弥平四郎口からの登路は松平峠まで尾根の横を巻きながら徐々に高度を上げて行く穏やかなルートなのだが朝飯をしっかり食べられなかったため稜線直下の水場サインまで登った所でシャリバテになった。 長休みをしながら林檎を食べ、ブドウ糖キャンデーを舐めて体力を回復する。
疣岩山に登り着いて稜線の裏側に回りこむと沸き立つ霧の間に飯豊連山が立ち並んでいた(中央が飯豊山)。
三国岳まではもうひと頑張りしなければならなかったがそこから先は楽になり、最後は穏やかに起伏するお花畑の間を歩いて切合小屋に着いた。 小屋はまだ盆休みの余波が残っていて賑やかだったが小学生を連れて来た家族の隣でゆっくり寝て身体を休ませる事ができた。



8月18日:飯豊本山から御西小屋を経て梅花皮小屋へ
<コースタイム> 切合小屋(5:55)-草履塚(6:45/50)-飯豊山神社(8:25/40)-飯豊山(8:55)-御西小屋(10:15/30)-天狗の庭(11:05)-御手洗の池(11:45)-烏帽子岳(13:10/25)-(14:10)梅花皮小屋{素泊}

暗いうちから出発してゆく者が多かったがいつもの習いでゆっくり朝食を食べてトイレを使い、ほぼシンガリになって小屋を出た。
草履塚の辺りからは朝日に輝く雪渓の尾根の先の方に雲を纏った大日岳が美しく望まれた。
飯豊山神社に登山の安全を祈って本峰に向う。
御西岳から北股岳へ、玉川源流地帯を囲んでいる主脈稜線は所々に大雪渓を抱き、僅か2000m そこそこの稜線とはとても思われぬ雄大な眺めだ。

お花畑と雪渓が交互に並ぶ幅広のゆったりした稜線をノンビリ歩いて御西岳を越し、御西小屋まで行った所で小休止。
大日岳まで2時間半で行ってこられると言うので気持ちをそそられたが時間の経過とともに急に雲が増え来て悪くすると雷雨が来る可能性もある気配になったので先を急ぐことにした(左は天狗岳からの縦走路。 中央は烏帽子岳)。
烏帽子岳への登りは見た目より厳しく、ガスが立ち込め、遠くから雷鳴が聞こえてくる中をヤットの思いで登り上げた。



8/19:北股岳、門内岳を経て梶川尾根を下る

<コースタイム> 梅花皮小屋(6:05)-北股岳(7:35/50)-扇ノ地紙(8:25)-梶川峰(9:05)-五郎清水(9:40/10:15)-滝見場(10:35/40)-湯沢峰(11:20/45)-(12:50)飯豊山荘[15:47]=[16:39]小国[16:51 \6090]=[18:12]米沢[18:55?]=[21:14]上野=三越前=宮崎台

ありがたい事に四日目も奇麗に晴れ上がった。
清清しい空気を吸い込みながら北股岳に登る。 頂上真近かとなった所で振り返ると昨日歩いた頂稜が朝空に浮かび上がっていた(遠くの最高点が飯豊山)。
バランスを失った消化器官は初日の1400m 近くの大登りに耐えられず、まともな食べ物は受け付けなくなってしまっていたがここまで来られればもう大丈夫だ。
聞きしに勝る雄大さと豊かさを併せ持つ飯豊の自然に接する事ができたのは幸いだった。
北股岳頂上に登ると谷向いの二王子岳の右手に新発田の市街が見えた。 "携帯" が繋がった。 腹は壊れたが何とか歩き通せ、これから下山する所だと家に知らせる。
緩やかな頂稜を辿って門内岳を越し、すぐ先の扇ノ地紙から梶川尾根に入る。 梶川峰までは色とりどりの花が咲くお花畑が続き、まさに天上の散歩だ。 その先は登り以上に厳しい急降下が続く。 途中にある五郎清水はこの上なく美味しい水で最高の休み場だった。 下界は相変わらずの炎熱で、下降してゆくにつれてドンドン気温が上がり、耐えがたい程になった。 熱中症気味になり、水分を取ってもたちまち汗になって噴き出してしまう。 ようやく天狗平に降りつき、飯豊山荘の風呂に行ったが暑くて仕方がないので湯をかぶっただけで身体を洗って外に出た。 前庭の木陰でクールダウンをする。
夏山シーズン中だけ運行される小国駅行きの臨時バスは小形の通学バスを利用したものだった。 超満員になったが無事に小国駅に着いた。 米沢駅で米坂線から "つばさ" に乗り継いで帰宅した。



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